朝起きてから昨夜の内に鍋に日高昆布を入れて酒で戻して置いた。
その鍋の中に冷凍庫から鮎を取り出し、端から順番に並べて行く、一段では並べ切れなかったので二段目にも並べて行く。
並べ終わったら日本酒をコップ三杯、昆布醤油をコップ一杯、濃口醤油をコップ二杯、味醂をコップ一杯入れてから三温糖、ザラメ糖、黒糖を適量入れて火にかける。
鍋が沸騰してから弱火にし、アクを最初に二、三回取り、十五分くらい煮る。
焼く前の鮎と岩魚、天魚 |
焼いた鮎と岩魚、天魚、これを一旦冷凍にする。 |
一回目の煮込み。 |
同じ事を明日も行ない、出来上がり。大晦日に兄貴の処と、独り暮らしの大先輩にも今年は少しお裾分けするつもりで居る。
一回目の煮込みが終わってから、出張から日立に戻った来たと言うS君にいつも飲んでる七笑いと豪笑を、それに秋田の釣友が送ってくれた由利本荘市のお酒雪の茅舎を箱詰めにして送ってやった。
S君は元小生の部下で、部下と言うより一緒に仕事や出張に行った同志だ。酒も飲んだり、釣りにも行ったりした仲間。
彼との出会いは、彼が会社に入り同じ部の小生とは別の班に配属されて居た。何ヶ月かたったある日、総務課の課長が小生の処に来て、S君が辞めると言う事だけどこのまま辞めさせて良いか?
俺には仕事は嫌じゃないと言ってたけど如何して?と、、、。彼の両親は居酒屋をやっていて、何度と無く飲みに行って居た。オヤジさんも今度は続きそうなのでよろしくお願いします。と言って居たが如何して、、、。
配属された班に馴染めなかった様だ。
その後何日も会社を休んで居た。総務課の課長がこのままだと辞めさせる様になると、本人がやる気が有るなら考えるから、ちょっと面倒看てくれないか?と言われて、これから家に見に行って話して来てくれよ!と、お前に任せたと、お前が話してもダメならもうしょうがないとまで言われた。
仕事中だったが、総務課の課長が俺からお前の処の部長に話して置くから、このまま行って良いからと、、、。
そんな事があり、その後班を再編成し他の人にはわからない様に彼は小生の班に配属された。そんな事があった直ぐ後に会社合併があり横須賀の久里浜に転勤になる。
その際もS君が小生に久里浜に行くんですか?と聞いて来た。
来て欲しいと言う事だから、辞めるのはいつでも辞めれる。望まれれば仕事は嫌じゃないから俺は行く事にした。と言うと今だったら退職金もプラスアルファが付くじゃ無いですか、行ってやっぱり辞めたじゃ個人的な自己都合退職に成りますよね。と色々話したが、結局S君も付いて来た。
付いて来ても、俺がどんな立場になるか解らないから面倒も看てやれないかも知れないよ。とそれでも良ければ来るなら来いと言う事になった。これは5年後の日立に移動する時も同じ事だった。
日立に行ってからも同じ班になったので、小生の持ってる知識や技術を厳しく叩き込んで来た。周りの人や当時の部長からも少し厳し過ぎるんじゃないかと言われた事もあったが、現地に出ると基本的には一人だ。
あらゆる知識や技術を駆使して対応して行かないと勝負にならない。引っ込み思案の彼なので尚更の事だった。
他の人が何と言おうと俺流で、仕事には厳しく夜は楽しく飲んだつもりである。
そんな彼が今は部一番の稼ぎ頭で世界中を飛び回って居るし、小生が退職する頃には小生よりもお酒が強くなって居たと思う。
小生が退職する直前に、信頼されて居た顧客さんに挨拶廻りにS君も後釜として連れて行った。今年は職人として社長から工師としての表彰された。
S君にとっては忙しい一年だったと思うが充実した一年だったと思う。
そんなS君が出張に行き時間が取れると、そこの地酒を送ってくれる。忙しいだろうに気に掛けてくれて居る事が嬉しい。
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